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今回母のために用意した書類の中に、
「学歴」を書くところがありました。


「高等女学校を卒業した」
というのは
昔話をする本人の口から
時折出てきましたが、

書類に記載するには
昭和何年の何月何日だったのか
を確かめなくてはなりません。



今はなくなってしまった高等女学校が、
現在は普通高校として存在
することを、
叔母が教えてくれました。


早速その高校に電話したところ、
高等女学校のことは同窓会事務局
がいいかと思います」。



教わった電話番号にかけ、
母の名前と生年月日を伝え、
折り返しの電話を待っていました。

1時間ほどして、
「お待たせしました。実はですねぇ・・・」
と事務局の方がおっしゃるには、

「母の学年のみ正確な記録が残っていない」
というのです。


同窓会事務局のOGに、
母と同じ年に生まれた
多分同期生と思われる今もお元気な方
がいて、
その方に連絡を取ってくださったところ、

「私たち42期生は、
戦争の最中でしたから、
入学しても家庭の事情などで
中途退学せざるを得なかった人も多く、
在学生も途中から、
学徒動員で軍需工場に駆り出され、

戦争が終わった時には、
何もかもがなくなっていて、
実際に同級生のどれだけが
5年間在籍したかもわかりません


というお話だったそうです。




その時まで、
学徒動員だの軍需工場徴用だの、
戦争に関わる報道や映画で
見聞きしていたことが、
急に身近で現実味のある内容となって
迫ってきました。



母は戦争中の話をしたことがありません。
戦争に関わるNHKスペシャルのような番組も
一緒に見ていた記憶はあまりありません。

多分触れられたくないのだろうと、
私も尋ねるのをためらっていました。



母がまだしっかりしていた時に、
少々プッシュしてでも、
聞いて(尋ねて)おけばよかった

と思いもし、


認知症が進んだ今の母が
あの時代をどれほど覚えているか・・・。

話したくなかった昔の日々など、
忘れていてくれてたらいい
と、

矛盾していますけど、思いもします。





戦争は、しちゃいけない。







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2021.08.15 Sun l 映画・テレビ・音楽・本 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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