凍結肩で
フィジオセラピーに通うようになって
ほぼ3カ月が経ちます。
おかげで肩は徐々に解けてきて(笑)、
痛みを感じることなく
目薬がさせたりシャンプーができるほどまでに
回復しました。
フィジオセラピーの回数も、
週に2回から、週1、
そして先週金曜日に行ったときには、
「りんご、今度は2週間後においで~」
と
カリームに言われ、
治療中に知り合った他の患者さんたちに
「もうじき卒業ね~!」
と拍手していただきました~(笑)。
ちょっと話は逸れますが、
カリームはとてもおしゃべりが上手な人で、
自分が旅先で体験したこととか、
美味しいものやレストランの話、
世界でのできごとなど、
あの拷問のような治療の最中に、
上手に患者に合った話題を持ってきて、
気を紛らわせるように面白おかしく話しかけます。
カーテン一枚で仕切る程度の施術用ベッドですから、
カーテン引いてあろうがあるまいが、
その会話は、くぐもったうめき声や悲鳴同様、
最低両隣には筒抜け。
話題によっては
筒抜けてることを知っていて
「そうでしょ、りんご?」とか、
カーテン越し(だったりじゃなかったり)に
こっちに話の矛先を向けてくるし~。
カリームはそうやって話し続けるわけで、
もちろん過剰に個人的なことは話題にしないけれども、
患者同士、次第に隣り合った人のことが少し垣間見え、
お互いに
カリームの拷問の餌食になっているという
仲間意識みたいなものが芽生えることもあり(笑)、
いつの間にやら、会えばおしゃべりする間柄になったりします。
では、もとい。
その、先週拍手してくださった患者さんの1人が、
ドッグ・トレーナーのイーヴァさん。
大きいのも小さいのも、
社交的なのも引っ込み思案なのも、
「どんな犬もちゃんと躾ければ、きちんとマナーが守れるようになるのよ。」
と、可愛かったり面白かったりする
多種多様なワンちゃん生徒さんの話をしてくれます。
私と同じ凍結肩でお悩みの
キャロルさん。
看護科の教授をしていた方で、
今は北米中のあちこちの大学で講演しているという話。
「今週はNYのコロンビア大学で、来週はミネソタ大の医学部。
今月はカリームの鍼のために一時帰宅してるって感じだわ~」
というほど、忙しく飛び回っているのだそう。
過去数年
カリームにお世話になっている間、
たま~に一緒になる
東洋系のウィリアムさんは、
ビシッと締まった筋骨逞しい
パーソナル・トレーナー。
6年前に遭った交通事故以来、膝の痛みに悩まされていて、
どうにも辛くなると
カリームに会いに来る人。
彼は日本車に詳しくて、
ウチの長男が日産スカイラインR32を運転していると
カリームと私の会話から聞いて、
それ以来会えば「息子さんのスカイライン元気?」から始まって、
トヨタだ、ホンダだ、マツダだと、
私にはチンプンカンプンな車の話を振ってきます。
(嬉しいけど返答にちょっと困ります-笑)
今回凍結肩の治療中に出会った中でも、
一番強烈なインパクトだったのが、
筋骨隆々、ウェーブのある濃い茶色の長髪と
頬から顎へびっしり生えた髭が強面の
40代後半から50代前半と見られるジェームズさん。
初めて見かけたとき「えっ!?」と思いました。
似てるんです、この人に↓

ハリウッド俳優のニコラス・ケイジを
この雰囲気のまま、もうちょっと厳つくした感じです。
この方、なんと映画やテレビの
スタントマン兼スタント・ディレクターだそうで、
撮影中の怪我の治療のために
カリームのところへ通っています。
スタントがちゃんとコーディネイトされてやっているというのは、
映画のメイキングなどを見ていれば判るのですが、
それでも怪我は避けられなかったりするのですねぇ。
で、例によって
カリームとの会話を聞いていたら、
「昔ね、一度ニック・ケイジのスタントやったの。
それ以来ニックに気に入られちゃって、
スケジュールが合えば彼のスタントやってるよ。」
だって。
やっぱり似ている人をスタントに選ぶんでしょうか?
いつかテレビでニコラス・ケイジの出ている映画を見つけたら、
このジェームズさんを探してみようかと思いました。
フィジオセラピーに通うのは、
そうしないと治らないからで、
毎回治療のストレッチはホントに痛くてヤなんだけど、
こんな風に、
普段の私の生活圏内では会えない世界の人たちと、
少しの時間でも言葉を交わしては
珍しい話や意外な情報交換ができるのは楽しいです。
毎回同じメンツに会えるわけでないところも、
「今日は誰が来てる(来る)かな~?」というワクワク感があります。
願わくば、
私がこれだけ楽しくていろいろなことを教わっているのと同じくらい、
イーヴァさんやウィリアムさんやキャロルさんやジェームズさんや、
あの
フィジオセラピー・クリニックで
カリームが引き合わせてくれた方々が、
「りんごって日本人からこんなこと聞いた~」と、痛みの合間にちょっとでもお得感を持ってくれていたら嬉しいな~♪