fc2ブログ
・・・ってほど多読ではないのですが、
夏からこれまでに読んだ本の話を少し。



以前ブログ上で伊藤比呂美さんという作家さんを教えていただきました。
私とほぼ同世代、なおかつ海外暮らしということで、食指が動きましたねぇ。

エッセイを読んでみたところ、
とてもサバサバとして率直な文章を書く方という印象を持ちました。

エッセイなので作家個人の思うところを述べているわけですが、
まるで、目の前にいる同い年の友達から、
その時に彼女が見聞きしたことを聞かされているような、
気取ってないし飾ってもないし、
スバスバ言ってるわりにはキツい感じもなく、
思わず「へぇ~」とか「あら、そ?」と相づちを打ってしまいそうな、
読物というよりは、ごくフツーの会話のような雰囲気があるエッセイでした。


女優の小林聡美さんのエッセイも読んでみました。
演じる役のイメージもあったと思いますが、この方もサバサバ系

エッセイの内容も、日本にいた頃に見た彼女が演じる役柄のように、
真っ直ぐで切れ味が良く、ところどころに辛辣が見え隠れするけど、
それがサッパリキッパリしていて、読後感が良かったです。



そして大好きな群ようこさんの小説とエッセイを数冊。

最近は、そう言っちゃなんですが、
小説にしろエッセイにしろ、どこか似たり寄ったりで、
昔のような歯切れの良さを感じなくなっているのですが、
それでも、もう長年付き合ってきた腐れ縁の友達のような感覚で、
読むとホッとするのです。

私にとってはいわば、
食卓に欠かせない白米ごはん・・・て存在。




以上お3人さんの本を読んでいて共通するのは、
昔話の談になると、思わず二タッとほくそ笑んでしまうような、
懐かしくて可笑しい風俗が出てくること。

イマドキの人が読んでも、わかんないだろーねぇ・・・って。
我が身の年齢をちょっと肯定的に思える瞬間があるのです。
だから、友達のような感覚を憶えるのかもしれませんね。




小説はいつもドキドキしながら読む角田光代さんの、
食に関するエッセイも読みました。

が、平均的中流家庭に育った私には、
手の届かない高級な食材の、
あるいは高級なお食事処のお話ばかりで、

「贅沢をできない身にはおもしょくない・・・」
と、ついつい僻んでしまいました。

次回は食以外を題材にしたエッセイを読んでみます。




と、まぁ、女性作家のエッセイに偏った読書をしていたところへ、
映画「怒り」の話題が挙がってきまして。
いったい原作はどんなだろう?と、
初めて吉田修一さんの本に触れました。


ずっと女性作家のものを立て続けに読んでいたせいでしょうか、
力強い骨ばった文章がとても新鮮だったし、
あちこちに散り散りにある小さな山場が、
徐々に大きなクライマックスへ向かっていく緊張感といい、

辛い物語なのですが、
登場人物それぞれの心の機微が痛いほど感じられ、
映画はどんな風に描かれているのか、
絶対観たい!と思いました。
ここの映画館ではありえないので、DVDになったら買うつもり。




通勤電車の中で毎日往復読んでいた頃に比べると、
読書時間はぐんと減ってしまったのですが、

一旦本の面白さに捉まってしまうと、
「今読まなくていつ読むんだ!?」ってヘンに力んで、
コンピューターに向かうたびに
アマゾンなどネットの本屋さんに寄り道しては
お金がかかるのを承知で、
ついつい日本から纏め買いしてしまいます。

で、全部読みきる前にちょっとくたびれちゃったりして、
本棚の肥やしにしてるのですが~。


不思議と年に一度や二度、
本を読みまくるときってのがやってきて、
「えっと、どれ読んでなかったっけか?」
と、肥やしになってたものを引っ張り出す私。


なので、今も、
肥やしにするべく(笑)
アマゾンから届く本を待っているところです。



皆さんの読書の秋、
どんな本を読んでらっしゃいますか?
よろしかったら教えてください。









2016.10.15 Sat l 映画・テレビ・音楽・本 l コメント (0) トラックバック (0) l top
たいへんお久しぶりになってしまいました。


過去4日ほど、我が家のネット環境に何かがあって、
繋がっては落ち、繋がっては落ち・・・

おかげで書いたそばからどこかへ雲散霧消という憂き目にあっていました。


主人と息子らがあれやらこれやら、
いろいろ試行錯誤を繰り返し、
今日は何とか、朝から一度も落っこちることなく済んでいます。




というわけで、本日はまたケーキのお話です。

前回は夜中にこっそりケーキを焼いた息子たちでしたが、
真夜中のケーキ(←クリックで別ウィンドウが開きます)

今回は、長男と親父のコンビが突然、
「あずき抹茶ケーキ」を作りたい!
と言い出しましてね、昨晩、それも10時を回った頃。・・・。




こっちは明朝(今朝のことね)を考えると
付き合ってらんな~い!
ので、


んじゃさ、スクラッチから作るのは
いずれまたちゃんと手伝ったるから、
今回はこれ利用して自分らでやって。

と、買置きしてあった「Yellow Cake Mix」
黄色いスポンジケーキの素
と、
缶入り抹茶ゆであずき缶を出して、
さっさと床についたのでありました。



ケーキミックスだったら、
箱に書かれてある手順を追えば、
誰だって美味しいケーキが焼けるわけで、

そこに適当な量の抹茶
さっと水洗いしたゆであずきを入れれば
彼らの思うところの「あずき抹茶ケーキ」ができるだろーと・・・。



何やらガチャガチャ、ウィーンウィーンと
騒々しい階下からのざわめきを子守唄に
眠りについた私。



今朝起きてきたら、
ぷぷぷっ♪

ケーキ外

前にも見たことのあるものがテーブルに~。



せっかくなので、今朝のごはんに一切れ。

ケーキ

おぉ、ちゃんとあずきが入っている!
きれいに抹茶色だし、ほんわりと抹茶の香りも~♪


味は、イエローケーキ
抹茶の香りはするけど、
味はケーキミックスのフレーバーに飲み込まれちゃった感じです。

やはりスクラッチから作らないと、
ストレートに抹茶の味が出ないんでしょうね。



さっき長男にそう話したら、
「うん、美味しいけど期待していた味ではなかったな」
と、やっぱりちょっとがっかりしていました。

「スクラッチからやってみたいから、今週末教えて」
と言われました。

ほぉ、そりゃ喜んで。
何ごとも興味が続いているうちに、教えておくのが一番ですもんね。






と、これ↑を書くために
先ほど仕事机の前に来たら

椅子取り

今に始まったことではないのですが、
に椅子を取られていました。

私がいない時間は、
自分の椅子がちゃんと隣にあるにもかかわらず、
たいていここで寝ています。





普段は私が近寄るだけで
薄目を開けたり、伸びをしたり、
時には「むぅ~ん」と文句を言いながら
それでも起きるのですが、

フリ

今日は眠っているフリ・・・。

リロさんリロ子さん、どいてください。
お母さん使いたいです。
自分の椅子に移ってください。


いくら声かけても、

「聞こえない、聞こえない。起きない、起きない」

すっごい意地張ってました(笑)。



でもね、最終的には
やっぱりお母さんの方が強いもんね~。
サッと抱き上げて移動させるんだもんね~。

ふんだ・・・

窓際の指定席に移されて、
今ひとつ不服そうな姿のリロでした(笑)。







2016.10.14 Fri l 食べもの・料理・レシピ l コメント (0) トラックバック (0) l top
金曜日です。

「庭へ行く~!」
と騒ぐリロのためにドアを開けてやったら・・・

初雪の朝

「・・・」

目の前の光景が信じられなくて固まったお嬢さん。

この後もちろんUターン(笑)。




今年の初雪でした。
朝8時半くらいから降り出して、ほぼ2時間後。

気温はちょうど0℃

午後も降ったり止んだりの繰り返しでした。




というわけで、
が丸くなる季節の到来です。

にゃんもないと

「寒い日は寝るに限るわ・・・ZZZ」




昨日は日中最高気温が2℃
お陽さまは出たり隠れたり。

1センチほど積もった雪は
跡形もなく解け去ったのですが・・・。







うわっ!

今朝は私が固まりました。

寝ている間に降った雪

夜中か明け方か、
ともかく私が眠っている間にこっそり降ってたわ・・・。


でも、青空でお陽さまがまばゆいほど~♪
相変わらず0℃ですが、
青空があるとないとでは大違い。


寒いけど、冷たいけど赦す!
誰に向かって言うとるんじゃ、わりゃぁ!←Mother Natureの声)








2016.10.09 Sun l カルガリー・アルバータ・カナダ l コメント (2) トラックバック (0) l top
先週土曜日の「嵐にしやがれ」を、
今日、ネットで観ました。

This is MJのコーナーで、
松潤が、
プリンをキレイにお皿に空ける方法」
として、

1.お皿の上に、カラメルが上になるように
  プリンを器ごと逆さに置く

2.お皿と逆さにしたプリンを両手でしっかり持ち、
  脇を締めて

3.クルリ!と360度体ごと回る

・・・と、プリンはキレイにお皿に落ちる。

というのを実演していまして。



たまたまウチに、
先日買って来たプリンがあって、
先ほど次男が食べるというから、

かくかくしかじか、松潤がやったんだけどさ~♪

と話したら、
そういうの、すぐに試したがる小僧が、
半信半疑でニタニタしながら、

クルリッ!





うぉぉぉーーーーっ!!!
ひゃぁ~っひゃっひゃ!!!




歓喜の雄叫びと大笑い~。


ホントにキレイにポコン!と型から落ちて、
お皿に黄色い円錐台が乗りました。


いやぁ、面白かった。

クルリッ!
ポコン!




次男曰く、

「これさ、何人かでプリン食べるときに、
1人だけやったら、すっげ面白ぇよな。
絶対にウケるわ~。」


いや、皆で一斉に

クルリッ!
ポコン!

も見ごたえがあっていんじゃない?(笑)







2016.10.06 Thu l l コメント (0) トラックバック (0) l top
リロボロおもちゃ群に新入り登場!

紐付き羽根じゃらしが取れてしまったおもちゃの柄に、
びよぉ~んと伸びる平ゴムを縛りつけ、
その先っぽにクラフト用の羽根一枚。



ほ~れ、ほ~れ。

1

「なんだ、こいつは?」

リロ、迷いもなく釘付け(笑)。




満を持しての・・・

2

「っちゃーっ!」

プックリ膨らんだひげぶくろに、
興奮度がありありと・・・。

ふっふっふ、こっちの思う壺状態。



話は逸れますが、
リロのお腹の模様、
こうして立ち上がったときに見ると、
ヒグマみたいだな~と思います。

思いません?




もとい。



「がしっ!」

3

「捕まえたったぞっ」




で、一旦逃がしてみるのよね。

4

「まだ動くか?遊べるか?」



待っているのでフリフリしてやると・・・


「っとぁーっ!」

5

ヒグマ腹見せて伸び上がるお嬢さん





釣り糸垂らせばすぐ食いつこうとするのが面白くて、
ヒラヒラ、ひょいひょい振り回してたら、
睨まれました。

6

「お母さん、釣り糸は静かに垂らして置くものよ。」


あ・・・

不覚にもに遊んでもらってしまっていた・・・。








2016.10.03 Mon l l コメント (0) トラックバック (0) l top
今日は久々に映画館へ足を運びました。

観たのは「Sully (邦題:ハドソン川の奇跡)」

ハドソン川の奇跡


乗客乗員合わせて155人の乗ったエアバス機が、
ニューヨークのラガーディア空港を飛び立って間もなく、
カナダ雁の群れと衝突し両翼のエンジンが停止。

ラガーディア空港へUターンするのはおろか、
近くのティーターボロー空港への緊急着陸すら
滞空できそうにない状況下、

機長の決断でハドソン川に着水させ、
155人全員が無事助かったという、
2009年1月15日に起きた事故をもとに、

トム・ハンクスがその機長を演じ、
クリント・イーストウッドが監督した映画です。




総じてどんな場面も淡々と描かれていて、

事故を再現している場面は
パニック映画のように必要以上に
ハラハラドキドキを誇張したものではなく、

逆に、

コックピットの2人の、
緊急性をしっかり認識しつつ、
マニュアルに沿って、
あるいは経験上の知識から、
考えうる全てを試しつつ、
その容赦ない絶望に冷静に対処していく様子や、

3人の客室常務員が乗客に向けて、
“Brace. Brace. Brace. Head down, stay down!”
「(衝撃に向けて)身構えて、頭を下げて、下げたままで!」
という言葉をリズミカルに声高に、
唱えるように叫び続けるのも、

叫んだり喚いたりすることなく、
乗務員の指示に従い、
前の座席の背もたれとの狭い空間を、
二つ折りにした体で埋めた乗客たちも、

誰もが内にとてつもない恐怖や動揺を抱えながら、
その時にするべきことだけをしている
姿は、

ドキュメンタリーを観ているような、
現実味がありました。



7年前、この事故の様子をリアルタイムで見ていた私は、
「Miracle on the Hudson ハドソン川の奇跡」
と題して報道された部分だけを鵜呑みにしていたのですが、

この映画では、マスメディアでは伝えられなかった
その後数日間にわたる連邦航空局による事故調査が本筋です。


両エンジンを失う過酷な状況で、
乗客乗員に1人の犠牲者もなく済んだこの事故を、
奇跡だ、機長は英雄だとメディアが称える一方で、

航空局は、
果たして本当にエンジンは2基とも機能していなかったのか?
ラガーディア空港あるいはティーターボロー空港へ着陸できたのではなかったか?

などと、機長のとった判断に疑問を投げかけます。


やりとりで印象的だったのが、
航空局側はこの事故を
「ハドソン川に墜落(Crash on the Hudson)」
と言うのに対し、
サリー機長は
「墜落ではなく着水(Water landing on the Hudson)」
だと、静かに訂正するところ。

多分機長は、
なす術もなくハドソン川に墜落したのではなく、
できるかぎりの手を尽くしてなお、川に不時着することを選択しのだと、
パイロットとしての長年の経験と誇りを持って、
最後まで最善を尽くす努力を惜しまなかったことを
明確にしたかったのではないかしら・・・と思います。


先にも書いたように、
大げさな描写もドラマチックな展開もないのですが、
どの場面のどんな登場人物でも、
それぞれの真摯な表情や言葉が、
じんわりと心に染み入ってきて、
思わず涙をぬぐう展開になる映画でした。


・・・と、夢中になってあまり書いてしまうと、
まだ観ていない方々のご迷惑になりますから、
このへんで止めておきましょう。


これから観る予定の皆様へ、
エンドタイトルが流れて始めても、
すぐに席を立たずにもう少し観ていてください。

乗員乗客ご本人たちがにこやかに登場します。
航空機事故に遭って笑顔で再会する人たち・・・。
ちょっと奇妙でもある光景ですが、ホッとします。





「Sully」を観て思い出したこと。

つい最近、地元のニュースで
空港警察の警察犬の日常職務の話題がありました。

よく見かけるのは乗客の手荷物や
ターンテーブルから出てきたスーツケースなどの
匂いを嗅いで回る麻薬捜査犬ですが、

春から秋は、滑走路周辺を走り回って、
カナダ雁などの鳥を追い払う役目も担っている
という話でした。


空港周辺の緑地帯には小さな沼なども点在していて
水鳥には格好のお休み処でしょうけれど、

この映画を観たら、
そんな悠長なこと言ってられないわよね・・・
と思いました。

せっかく寛いでいるカナダ雁やかもめなどには悪いけど、
「空港にはコワい犬がいるから近寄らない方がいい」
と学んで欲しいです。

ホントはそれ以上に、
「どデカい飛行機って鳥はもっとうんとコワいぞーっ!」
「近づくと吸い込まれて瞬殺されるぞーっ!」

ってところを知ってくれると、
「君らのためにもなる」んだけどね・・・。







2016.10.01 Sat l 映画・テレビ・音楽・本 l コメント (4) トラックバック (0) l top