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今日は健康保険のお話を・・・。


カナダの健康保険は、日本のそれと似ています。

基本、国民皆被保険で、
被保険者には、国民だけでなく永住権保持者も含まれています。



家庭医であれ総合病院であれERであれ、
保険証さえあれば、お金がかかりません
お財布忘れてもだいじょぶ👍



レントゲンや内視鏡検査、CT、MRIも昨日の血液検査もタダ。
病院で医師や看護師が診察・治療中に使う医薬品
(ギプスやコルセット、鎮痛剤、精神安定剤等々)もタダ。
盲腸の手術も、目の手術もタダ。
手術後の最低限の入院費用と治療費もタダです。



じゃいつ何にお金がかかるかというと、
薬局で買う処方されたお薬のみ、3割負担です。



厳密に言えば、
歯科医と眼科医(検眼医)など、
保険でカバーされず自腹になるものはいくらもありますが、


基本的に健康な人の急な病気や怪我
持病と上手に付き合うための定期的な検診などは、
先に書いたように、
健康保険証さえあれば良いのです。




ただ運営は州ごとなので、
保険の内容はどの州もおおかた同じですが、
発行される保険証はそれぞれ違います。


アルバータ州↓

アルバータ

厚手の紙製写真なし


東のオンタリオ州↓

オンタリオ

プラスチック製顔写真付き。


西のブリティッシュ・コロンビア州↓

BC

ここは凄い。運転免許証(DL)も一緒です。




で、州を超えた先で医療機関にかかった場合
カナダ国内なら他州の保険証であっても有効なので、
ちゃんと携帯していれば同じ医療が受けられます。




・・・とまぁ、こうして書き出してみると
カナダの健康保険制度はなかなかよろしい
と思われますが、

ネガティブなことがないはずはなく、
アルバータ州の場合、医療従事者が万年不足

特に病院勤務者のお給料が、
長時間・重労働のわりに見合わないので、
医者や看護師、検査技師のなり手が増えない
つまり数が需要に追いつきません。


ですから、どの医療機関でもひどく待たされます
診療・検査当日の待ち時間のみならず、
緊急性の低い(命に関わることのない)検査や手術は、
3ヶ月待ち、半年待ち、一年待ちなどザラなんです😩

よろしければこちら↓私の体験談。
とんでもないアポ(← 別ウィンドウで開きます)



それでも、国境の南の国のように、

健康保険に加入していないと
必要な検査や治療が受けられない
ようなことはないし、
救急搬送され一命を取り留めたのは良いものの、
次に待っているのが借金地獄
なんてこともないので、

やっぱり悪くない保険制度だと思っています。


願わくば、現ボンクラ党州政府がバカな税金の使い方を止めて、
医療制度にもっと注ぎ込んでくれるといいのですがねぇ・・・😔




古くなった

使い込まれたアルバータ州健康保険証はこうなります😱
紙製止めて。プラスチックにするくらいの出費は許すよ、私ゃ。
ウチもそうですが、自分でラミネート加工して使う人多し👍)








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2023.11.07 Tue l カルガリー・アルバータ・カナダ l コメント (0) トラックバック (0) l top
3ヶ月に一度の血液検査の日。


駐車場がいつでも混んでいるので、
空きを探す時間を見込んで早めに出掛けたら、
珍しく空いていました。

お陰で予約時刻の20分も前に到着


いつになくガラガラに空いた受付で、
保険証と検査内容の書類を出すと、
「モバイル・ユニットでもいいですか?」
と受付嬢に訊かれました。


モバイル・ユニットとは何ぞや❓
スマホ(ここではモバイルとも言います)で何かするのか❓
言葉の響きはガンダムみたいなんだが・・・🤔

という戸惑いが私の顔に出ていたらしい。


外にあるワゴン車で検体採取するんです。
待ち時間がないので早く終わりますよ。
ワゴン車の中はちゃんとヒーター入ってます。」


モバイルってのは、車のことだったのか。

モバイルスーツ

ガンダムはモバイル・スーツ😄



待たずに済むのならどこでもイイですと返事して、
私の検査ファイルの準備だけ4~5分待ってから、
指示されたとおりに建物を出て右手を見ると


いました、いました。

モバイルユニット

駐車場の一角にギュギュッと3台


指示された3号車に行くと
「ドアをノックしてください」の貼紙

ノックしたら看護師さんが出迎えてくれて、
乗り込めばそこには患者用の楽チン椅子

ホントに待つことなく、というよりは、
私がジャケットを脱いで袖を捲り上げる数分、
逆に検査技師さんを待たせた感じでした。

そして血液採取、3本取られて絆創膏ペッ❗で終わりました。


ワゴン車の中は受付嬢の言った通り、
暑くなく寒くもなくちょうど良い空調だったし、
何たって10分とかからずに完結



ワゴン車を出て駐車場を横切るように歩き、
自分の車に戻って時計を見たら、
ちょうど11時、私の予約時刻
でした。

あれま、予約時刻よりも早く終わったなんて、
こりゃ前代未聞だわ😲


ナニゴトにも待たされるここの医療機関に慣れ過ぎて、
時計を二度見するほど驚きました。



ちなみに、前回までは、
1)受け付けてもらえるまでに15分以上並ぶ
2)受付後名前を呼ばれるまでに、予約時刻を30分以上過ぎる
3)採血室に呼ばれてから検査技師を10分は待つ
そしてやっと採血・・・となるので、
検査施設を入ってから出るまで、
予約時刻からゆうに1時間かかるのが当たり前。

何のための予約じゃ・・・と思いますが、
予約なしだと受付から2時間以上待たされるので、
それでも予約した方がマシだったんです。


モバイル・ユニットなら、全部で20分。
それも早く行った分だけ早く終わるなんて融通も利くのだから、
次回からもモバイル・ユニットを利用しようと思います。


あ、そうか💡
駐車場が空いていたのも、
受付に並ばずに済んだのも、
このモバイル・ユニットが機能しているからかもしれませんね。




東京MER

Tokyo MERMobileモバイル・ユニットでしたね








2023.11.06 Mon l カルガリー・アルバータ・カナダ l コメント (0) トラックバック (0) l top
先日、眼科手術について書いたら、
日本の白内障手術での精神安定剤の使用について
コメントをいただきました。

日本の眼科医のサイトをいくつか覗いてみましたが、
手術に関しては書いてあっても、
術前の精神安定剤投与については少なく

なおかつ、あまり積極的には投与していない印象
を受けました。


ふ~ん、カナダとはずいぶん違うなぁ・・・🤔




ということで、本日は
カナダの精神安定剤のお話



現在かかっている家庭医
ともかく忙しいので診察は単刀直入型ですが、
きちんと患者の訴えや疑問に答えようとしてくれます。

さらに、(患者でなく)自分が納得できる診断がつくまで、
必要な検査はいくつでも何度でも
受けさせます。
患者としてはその都度それぞれの施設に出向かねばならないので、
たいして辛い症状でないときは面倒い・・・
😅)

患者を苦しめる元を徹底的に探る医師なのです。



そうした検査の中にCTあるいはMRIが入っていると、
「検査1回分だけ、精神安定剤出しておきますね」

狭い機械に入ることやグワングワンと絶え間ない音に
ストレスを感じるとできない検査なので、
処方箋ササッと書いてくれます。

薬局でプラスチックの容器に入って手渡されるのは
直径3ミリくらいのちっさい錠剤一個です。
これを、検査施設の待合室に着いたら
舌下に入れて自然に溶かします


15分もすると効果が出てくるそうですが、
それって、MRIやCTの中に入るまで判らないです。
ヘラヘラニヤニヤするわけでないので。
待合室で一人ニヤついてたら変な人🤣)




余談ですが、
実は、ひどい腰痛の検査で初MRIのとき、
「15分くらいへーき👍」と安定剤ナシで行ったら、
狭い場所であまりの轟音に心拍数・呼吸数が急上昇🚀して、
途中退場した前科があります。
数日後、ちゃんと安定剤服用して受け直しました😅)

精神安定剤パワー❗を認識した出来事でした。

再登場
再登場😁




こうした精神安定剤の投与
総合病院のERなどでも同じことで、
首の痛みでCTを取るときにも
順番待ちの間に1錠舌下に入れてもらったし、

膝のCTを撮るために行った検査機関でも、
「使いますか?」
と尋ねられました。
膝なので上半身は機械の外。閉所恐怖症の心配がなかったのでナシで済ませました👍)



たかが検査であっても、
患者が安心してじっとしていられるのなら、
禁忌がない限り精神安定剤が処方されるのは、
カナダでは当たり前
のことなんですわ。





同じことが麻酔薬にも言えると気がつきました。


体のどの部位であれ、
内視鏡検査の類は患者を眠らせます
(断わることは可能だそうです。)


が日本で親知らずを抜いた時には、
局所麻酔の注射
だったんですが、
ここで息子たちが親知らずを抜歯した時は、
局所麻酔の選択はなく全身麻酔のみ
眠っている間に4本抜かれてました😄





MRIごときで初めて精神安定剤を処方された時には、
「こんなにあっさりと処方しちゃって大丈夫なの❗❓」
と驚いたのですが、
以後あちこちで精神安定剤のお世話になって思うに、


どんな検査でも治療でも、
痛がって騒がれたり動かれたりする方が
担当医としてはやり辛い
でしょうし、
何より患者が痛い・怖い思いをせずに済むから、
一挙両得ってところじゃないかと思います。




日本て「我慢の文化」みたいなもの、ありませんか?

ほら、出産する時に「声を出さずにいきみましょう」みたいな奨励。
トルコでもカナダでも、出産時は凄いですよ。
お母さんたち、痛いから大声で叫ぶ、罵るって🤣

叫ぼうが罵ろうが、ちゃんと赤ちゃん産まれてきてます👶👍

聞いた話ですが、カナダじゃ無痛分娩多いそうです

あまり我慢を美化しなくても良いんじゃないかって思います。




我慢

これはした方がイイのになかなかできない我慢😁








2023.10.25 Wed l カルガリー・アルバータ・カナダ l コメント (6) トラックバック (0) l top
昨日から降雪警報を伴って
雪⛄が降ったり止んだり
しています。

初雪から警報付き
気温も急に下がって氷点下🥶なんて、
嬉しくもない大盤振る舞い・・・😞



昨日の日中↓は雪が水っぽくて

昨日

デッキの隙間から落ちていたりしていたのですが、




一夜明けたらすっかり銀世界になっていました。

今朝

これ↑は今朝7時
日の出まであと1時間ちょっとありますが、
雪灯りでほわぁ~んと明るい🔅

ちょっと幻想的な風景が撮れました。




撮れたといえば、iPhone15📱のカメラ機能

以前の機種と比べてどこがどう変わったのか
きちんと把握していませんが、
先代11Proから4年後のモデルですから、
確実に進化している訳で、

こんな朝焼けの燃えるようなグラデーション🔥(先週金曜朝)が
以前よりもずっと目視の色合いに近づいたと思います。

10月21日朝焼け

11Proまでのカメラだと、
燃えている中心の黄色
ハレーションみたいに白っぽくなっていた
んですよ。


なぁ~んて、iPhoneのカメラに
「先にあんたの腕を磨いてからおっしゃい❗💢」
って怒られそうですけどね😅


データもちゃんと使えるし、
iPhone15、気に入っております😁





放せ~!

お嬢様の、ムリヤリ抱っこされてお怒りの目つきまでよ~く写っております😆







2023.10.24 Tue l カルガリー・アルバータ・カナダ l コメント (0) トラックバック (0) l top
今日9月30日は「真実と和解の日」

カナダ先住民(インディアン)に対する不正を正し、
和解を勧めることを誓う日
として、
2年前に制定されました。
(詳しくは真実と和解の日をご参照のこと ←別ウィンドウで開きます)



つい数週間前にも、
サスカチュワン州で93人の子供の遺骸が見つかりました。
多分これからも、「寄宿学校」の跡地からは、
こうした可哀想な子供たちが見つかることでしょう。




今日はいつも聴いている
CBC(カナダ国営放送)のクラシック音楽番組も、
先住民族の作曲家や演奏家を特集
しています。


夏のカルガリー・スタンピードで見られる
インディアンのダンスの伴奏音楽は、
彼ら独自の楽器(ドラム)と声だけ
が普通です。






が、クラシック音楽の世界にも
活躍している先住民出身者による
先住民の音楽を取り入れた作品
はあって、
今日の放送はそれらの特集でした。




これ↑はジェレミー・ダッチャー(Jeremy Dutcher)という
Wolastoq(ウォラストク?)族の作曲・演奏家です。

先に挙げたドラムと男声のチャントとはまた違う、
先住民が歌い継いできた穏やかな旋律を
西洋音楽と美しく融合させていると思います。



ジェレミー・ダッチャーを探していて
こんな動画も見つけました。



無伴奏のゆったりとした歌声に
スローモーションのダンス
が優雅です。




カナダはようやっと
口先手先だけでなく、彼らの文化と人権を尊重し、
本当の先住民との共存へ踏み出した
ところにいます。


時間はかかると思いますが、
必ず良い方向へきちんと向かって欲しいと思います。







2023.09.30 Sat l カルガリー・アルバータ・カナダ l コメント (2) トラックバック (0) l top